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北米合同鰹節の会、開催しました。

今日は、12月19日に開催されました、鰹節の会のご報告。 北米合同企画という事で、私の所属する麹の学校認定講師3人で繋がり、北米在住のLA, NY,そしてトロントの皆さんをお繋ぎして、鹿児島県は枕崎市の鰹節屋さん、金七商店の瀬崎さん親子に鰹節が出来るまでの工程を説明して頂きました。この年末にパンデミックもまた進み、日本に帰れない子達の為に、少しでも日本の文化に触れる機会があればとの瀬崎さんのご厚意で、 開催されました。 瀬崎さんと中学生の息子さん、りくくんが、 実際に大きな鰹節を前にしてでっかーい3本の庖丁を見せてくださり、その場で鰹を捌いてデモストレーションをしてくれるのですが、「しつもんがありま~す♪」というかわいい声で何度も進行が止まる。あ、是非そうしてくださいねとお願いしているから、なんですけどね。 きっと子供達はどこで声をあげようかと、わくわく待っていたのかもしれませんね!「はーい、どうぞー!」 と、瀬崎さん親子も作業の手を止めて、じっくりと答えてくださります。これがねー、この質問がねー。結構大人張りなええ質問が続くんです。そして、その質問に対する瀬崎さんの答えがねー、大人の心にも響くんですよ。1時間終了後は、次の食育イベント、干し野菜の会へ~。残れる大人だけで、鰹節の削り方や、もっと詳しい話をしてもらいました。 本枯れ節は、荒節から更にカビ菌を付ける工程の後に誕生するらしい。更に長い年月をかけて…おひさまに当てて、お部屋に戻して、またお日様に当てて。何か月も。雨がぱらりとするだけで命取り。とても繊細。カビ菌を鰹に生やすと、鰹節を更に固く、油のない、旨味の凝縮された食品へと変化させていく。鰹を割ると、断面はまるで宝石のような美しさ!私も送って頂いた真空パックされた鰹を手にした時、その良い香りが既に一杯でした。 鰹節って、とんでもなく時間と手間のかかった、和食の大きな基盤になっている食材だったんですね。 このZoomに合わせて、燻部屋も見せてくださいました。燻部屋からの眺めはとても神秘的で、煙が上に上がっていく様は本当に美しい。木の香りと燻製の香り、そこで時間をかけて鰹さん達は燻されカビが成長するお部屋からはクラシック音楽が流れ、その中でカビの胞子が踊るように舞っている姿は なんて贅沢な空間なんだろうって思います。 今回はなんと!TVの取材も入ったそうです。参加された皆さんも、ええ~TV?!と、歓声をあげておられました(笑) この鰹節の会をするようになってから、沢山の皆さんの「私も昔は削り器で削っていた」「おじいちゃんおばあちゃんちで必ず削っていた」「削りたての鰹節は本当に美味しくてね~!」という声を沢山聞くようになりました。 実は、私には一切ない思い出なのですが、こんなにも沢山の、沢山の方の脳裏に焼き付いている事だったのかと驚きました。 鰹節を見た瞬間、その匂いを嗅いだ瞬間、一瞬にしてフラッシュバックする 皆さんの思い出。 そして今、その「おいしい思い出」を、私にも子供達に伝えることが出来る事を嬉しく思います。 日本の伝統を伝える事も、文化を学ぶ事も大事だとは思っていますが、 全ては「おいしい思い出」であるべきだと、私は思っています。 まずは自分がそんな「おいしい思い出」を体感し、人に伝えていけたら素敵だなと思います。皆さんも早速「おいしい体験」を! お正月には、鰹節を削って、贅沢に使って味わってみたいと思います。2020年12月27日(日)しおりでした。