無事出産。

お友達が無事に出産しました。いやあー良かった~。

予定日を4日過ぎての出産。
3日目に出産を誘導するための施術をさせていただきました。

今回、改めて思ったことを記す。

東洋医学では、人間の体の流れを「経絡」を通じて表現しています。
「経絡」って、体の中を突き抜ける川のようなものだと思って。それがびっちりと流れまくってる。
その「経絡」を使って治療もするし、体の状態の表現方法に使ったりもする。

経絡は沢山あるけどここは解りやすく、今日は2つだけ。
体の超ド真ん中を突き抜ける経絡が2つあり、前と後ろに一本づつ。

督脈(背中にある経絡)と任脈(前面にある経絡)
この2つが流れながら、体の前と後ろのバランスをとろうとしている。

という感じね、今日は。(もっと意味あるけどそこは割愛)



そして人間の体というは、いつも”元に戻ろうとする力、治ろうとする力、本来の状態に戻ろうとする力が働く”という事ですね。

それをなんと呼ぶか、覚えていますか?






「整体力」です。



その整体力が働く事により、体は「今現在、この状況を保つために必要な事」を



健気に
ずっと、
罪悪感もなく(笑)
起こしてきます。


それが、異物が入って来たら吐く事だったり、
骨が折れたらその部分を腫らしてみたり
外からウイルスが入って来たら熱を出してみたり。
一瞬、これはやばい事なんじゃないかと思いますが、全てはその体の為のありがたい症状。



その、異物を排除する、元に戻す事を体に協力してあげて、体になるべく負担がない方法で助けてあげるのが「治療」なんですね。(そうあるべきなんですね)

今回の出産の話に戻しましょう。

予定日を過ぎたからと言って、ただ赤ちゃんがまだReadyじゃないから出てこない、という事も考えられるわけですから、そうそうに心配する事でもない、というのも一つ。

同時にそれだけじゃなく、お腹の位置とかママの体調の様子、心の様子とか、体の緊張がどの位影響しているかとかを見ていくと、本当に赤ちゃんの事情なのか、ママの体の事情なのか、というのが解ってくるかもしれません。


その上で、

やっぱり予定日を過ぎてからの毎日で一日一日赤ちゃんは大きくなっていくので、大きくなりすぎるとそれはそれで出産の時に大変な事になってしまう。

ある程度の時期が過ぎて、もう出てきても良くない?!という感じであれば、出す方向で考えていくのが良いですよね。


今回、予定日3日後に見せてもらったお体は、


とても前のめりになっていました。

体が前にめちゃくちゃ傾いている。
そして、それが肩こりに繋がり今までにないほど肩ががっちがち。

考えてみてください。
真っすぐ立った状態で人間の体が地面から垂直になっているとして、そこにある筒のような産道が、斜め前になっているんです。赤ちゃんもまっすぐ頭を下にした定位置にすっぽり居たいのに、ママの体が前のめりになっている分赤ちゃんのいる位置も前のめりにずれてくる。


お腹大きいんだから前のめりは当然なんだけど!
大きいお腹をなんだからそれをどーしたらいいって言うのよ?!
それが一般的な意見ですよね。
病院に行っても、妊婦さんの腰痛は「しかたないね、後少しの辛抱、我慢してね」しかない。


もう、それに対してどんだけの「!!!!!」って言いたい事があることかっ!!


とはいえ、前のめりになる事で、どんだけの腰、肩、首への負担がかかるか。
膝、足首、股関節。。と言い出せば・・・そうよ、体全体は凄い悲鳴なの!




妊婦さん、体痛い人本当に多いよねぇ~。
どうにかできるって事自体、知らない人が多すぎるというこの世界に、とても憤りを感じます。
ちゃんとケアすれば、痛くないはずなんだけどなぁ。





と、話を戻しますが。
私は姿勢矯正のセオリーも使っているのでこういう考えで話をしていますが、
でもそんな事何も知らないで鍼などの施術をするだけで、施術後にもう一度立ちあがってもらうと結構勝手にまっすぐ立ってくれたりします。
体のバランスを整えると、勝手に真ん中が解るようになる人、人間。
こーんなにお腹出てるのに、その力働いているんだから凄いなぁと、あほみたいに何度も何度も同じ事でいつも感動してしまう。

お腹出てるんだからしょうがないじゃない、は、
多分人間の体には通用しない。

人間って、どんな状況でも順応するのね。
いやはや、凄いなーって。

という事で、何が言いたいかというと、
体の使い方を知っているか知らないかで、可能な限り自分で自分をメインテナンスする事は出来るはず。

その指針となる所を押さえていきたいねーって事。

まとめますとね。

体の前の経絡と後ろの経絡が前後対称にバランスをとるために存在し、

それは、妊婦さんの出産のときにも影響。
あんなにお腹おっきーくて、前に突き出してても、体はバランスをとって真ん中に行こうとする。真ん中に居れないと、ちゃんと体は働かなくて痛みを生み出す(=体が死なないようにする、体からの最大限の防衛=痛み)

それを理解して、適切にケアをする方法を考える事。

それは何かしらの治療を受けないとバランス整わないよ!って事では全くなく、自分で出来ることは山のようにある。そっちをむしろ伝えたい。
そしてそれは、悪くなる前に学んで習得しておかなければならない。

ヨガとかでもいいし、好きなスポーツでもいいし。
ウォーキングをしながら真ん中が何処かなーって感じるだけでも違う。
大きく深呼吸するだけでも全然違う。
思い悩む事を手放すだけでも違う。



解りやすく妊婦さんのでっかい突き出たお腹を例として出しましたが、

私達ひとりひとり、若いのからご年配の皆様まで、
いつも毎日、

体は健気にいつもの状態に戻ろうと動き続けています。
それを心に留めて、

今日も胸あげてまいりましょう~!

2020年10月9日(木)
しおりでした